『七月の炭酸水』

うどんが好きな、場末人の生存と残像。

2016-01-01から1年間の記事一覧

昨夜のベルリンでのテロについて。ドイツ基本法 庇護権と現実

www.bbc.com 将来、ドイツに語学留学とかしたいと思っている俺にとっては、衝撃のニュースだ。事件の被害者の方ドイツの方々に哀悼とお悔やみを申し上げたい。それからまた、これをきっかけにイスラムフォビアや第三極政党AfDや排外主義の伸長など社会や政治…

【昨日『グループスキーマ療法』が家に届いた】

グループスキーマ療法―グループを家族に見立てる治療的再養育法実践ガイド 作者: ジョアン・M・ファレル,イダ・A・ショー,伊藤絵美,大島郁葉 出版社/メーカー: 金剛出版 発売日: 2016/11/30 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 感動を通り越して感…

アレント『全体主義の起源』とポピュリズム

精読 アレント『全体主義の起源』 (講談社選書メチエ) 作者: 牧野雅彦 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/08/11 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (4件) を見る 今、アメリカやヨーロッパや私たちの国でも起こっているポピュリズ…

変化し続けること

俺は最近国内サッカーのタブロイド紙 『エルゴラッソ』という週三回でるやつをいつも楽しみにしている。 俺は色々モチベーションを上げたい時などには、 インスタントラーメンみたいなビジネス書なんかより アスリート(特にサッカー選手、監督)の哲学やマ…

新潮 2016年 10月号 所収 加藤典洋「シン・ゴジラ論」 読後感

新潮 2016年 10 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2016/09/07 メディア: 雑誌 この商品を含むブログ (2件) を見る 雑誌「新潮」の加藤典洋「シン・ゴジラ論」読んでみたけど、全然面白くなかった。 世代的に初代ゴジラのインパクトが強いから、…

「シン・ゴジラ」感想

第1作目のメッセージ性ある「ゴジラ」という作品を尊重し、なおかつ、裏切らない庵野ワールド(=エヴァンゲリオン/DAICONFILM版帰ってきたウノレトラマソの世界観)をしっかり醸し出している。所々にエヴァファンを唸らせるニクイ演出。 そして「ゴジラ」に…

『赤い灯』

ー(まだ、草稿で推敲まで行っておらず...ぽしゃったら申し訳ない。)

『7月の夜』

いつしか、 あったかい優しさと温もりがあった言葉も、何かのほんの些細なすれ違いでいつの間にかセメントのような言葉にすり替わって、二人の温度は冷えてゆく。降り積もる時がさらに二人を洪水のように二人を押し流し、引き離していく。 さよならなんだね…

恋愛における無償の愛は可能か?(未推敲・未校正)

恋愛における「無償の愛」そんなもの可能であろうか? 結論から言うと俺はそんなもの胡散臭いし、おおよそ簡単にはこの世界に偏在するものではないと思う。 例えば、キリスト教の愛の一つの形態の概念として「アガペー」というものがある。 俺は高校生の時は…

『梅雨の伴奏』

悲しみが村雨のようにひとしきり降り、さあっと通り過ぎてゆく。 今日は定期的にそんな1日(心象風景)だった。 ギタアを弾いたら、少し楽になった。スピッツの「冷たい頬」を歌詞を自分なりに少し変えて、 自分の情緒を流し込んで悲しく唄った。 スピッツは…

台頭するポピュリズム

bylines.news.yahoo.co.jp 非常に重要なことが述べられている良記事。日本の政治についても極めて示唆的である。 社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 作者: ジョナサン・ハイト,高橋洋 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 20…

今日は憲法記念日ということでオススメの本3つ

憲法に緊急事態条項は必要か (岩波ブックレット) 作者: 永井幸寿 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2016/03/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 憲法と政治 (岩波新書) 作者: 青井未帆 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 20…

【前の「政治・経済」の記事に関する補足ー「法治国家」と「法の支配」の違い】

「法治国家」と「法の支配」のコンセプトの違いで何が一番違うかということを補足したい。 端的に言えば「法治国家」という概念の理論上はいわゆる「悪法も法なり」ということを許容できてしまう。卑近な例で言えば、世論調査でも国民は批判的で反対する人が…

【最近高校の教科書を復習シリーズー「政治・経済」編】

神保町の三省堂本店で今「高校教科書フェア」というものがやっていて教科書は基本的に消費税非課税かつ安いので「政経」と「倫理」の高校教科書(山川出版社の)をこないだそれぞれ456円で買った(安っ!)のが始まりである。しかし、高校の政治経済でも甘く…

報道の自由度、日本の転落止まらず 海外から厳しい指摘:朝日新聞デジタル

www.asahi.com いろいろ安倍政権や官邸が報道に対しゴリゴリ介入している現状も由々しき事態だし、社会の公器たるメディアとしての自由度がじわじわ狭められていくのは怖いし、市民としてしっかり監視しなければいけない。 しかし、一方でメディア側がイノセ…

僕を通り過ぎた女の子

僕はこれまで、好きな女の子には傷つけられたり、少し病んでいる女の子と映画を見て一緒に泣いたけど、音信不通になってしまう(たぶん風の噂で暗に聞いても自殺だろう)女の子がいたり、一生懸命支えても、裏切られるようなことをされる女の子を好きになっ…

『科学・技術と社会倫理: その統合的思考を探る』

最近、原発差し止め訴訟や遺伝子リスクに対する保険商品が日本の保険会社でも(バイオテクノロジーにも触れるであろう保険商品)いよいよ売り出されるようになったので、 この分野(STS)と「〈生命〉の社会学」も突っ込んで学んで自分なりに考えたくなって図…

映画「月光」

性暴力は女性の立場に立てば、魂を破壊されるような被害であることは間違いない。このような社会においてタブー視されがちなことから目をそらさず、その魂も凌辱されるような想像を絶する痛み・苦しみを共に分かち合う映画であることを望みます。 どんな事情…

工藤啓・西田亮介『無業社会ーー働くことができない若者たちの未来』朝日新聞出版(2014)

無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書) 作者: 工藤啓,西田亮介 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2014/06/13 メディア: 新書 この商品を含むブログ (3件) を見る 工藤啓・西田亮介「無業社会」予約したけれど、若者に対して多様な支援…

NHKカルチャーラジオ:文学の世界 大人のための宮澤賢治再入門

NHKカルチャーラジオ 文学の世界 大人のための宮沢賢治再入門―ほんとうの幸いを探して (NHKシリーズ) 作者: 山下聖美 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2015/12/25 メディア: ムック この商品を含むブログを見る 毎回楽しみにしているカルチャーラジオがあ…

加藤典洋『戦後入門』をめぐって

加藤典洋さんは明治学院にいたこともあって、(国際学部の授業に潜ったこともあったっけ。ちなみにそのポストをついだのが高橋源一郎 現明治学院大教授 *もちろん筆者は明治学院大卒)僕に日本語と批評という営みを明瞭にものすごくシンプルに氷解させてく…

学問・教養と文芸批評

21か22歳の時のハナシ。「文芸批評」ということについて論を進める前に考えていた。結局、そんな物は堂々巡りであり、わかるはずもなかった。提出期限は過ぎたが、なんとか梅崎春生について書いた。ガッツのない親友の増田くんは諦めて後期のゼミに脱落…

おこがましいかもしれんが、翻訳に向いてる人の条件(私見です)

【翻訳をこれまでやっていて思ったこと】 翻訳って当たり前だけど難しい。唐突だが、翻訳ができるようになる条件や翻訳にはこういう人が向いてるかもなということを私見を挟んで書いてみる。 ・英語の読解力 これは言うまでもない。英文を見て単語を調べてそ…

「翻訳について」

翻訳って本当に難しいと痛感する。特に実際の翻訳の仕事をやってみて振り返ってみるとそれを痛感する。 俺は結構真面目で、(翻訳)仕事に対しては没入し、「神は細部に宿る」ということでディテールにもこだわって仕事をしたつもりだ。 しかし、やっぱり2…