『七月の炭酸水』

うどんが好きな、場末人の生存と残像。

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

自閉症の僕が飛び跳ねる理由

おお、文庫化されていたとは!俺は6年前ぐらいにハードカバーで読んだ気が..とても良い本です。 自閉症の僕が跳びはねる理由 (角川文庫) 作者: 東田直樹 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版 発売日: 2016/06/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (…

桜の森の満開の下

春は魔物なので、最近、首を吊って死のうかなと唐突に考えることがある。 そして、桜の森の満開の下の季節がやってくる。どうしても、桜を見ると、 その下には気を狂わせるような死のイメージがある、あの坂口安吾の『桜の森の満開の下』という作品のイメー…

長田弘「立ちつくす」

朝の、空の、どこまでも、透明な、薄青い、ひろがりの、遠くまで、うっすらと、仄かに、血が、真っ白なガーゼに、滲んでひろがってゆくように、太陽の、赤い光が、滲んでゆく。一日が、はじまる。――ここに立ちつくす私たちを、世界が、愛してくれますように。

『夜中の雨が』

夜中の雨が 私の眠りをたたく 夜中の雨が 私の胸のむなしさをたたく 風は消える 樹々に降る雨の静けさの中に 追憶はとけてゆく 木の葉をたたく雨音の単調さの中に 夜中の雨が 人生の遙かさを奏でる 夜中の雨が 私の悲しみを濡らす

絶望と希望

「生まれてこなければよかった」そんなこと思った夜が数えきれないほどあった。それでもわたしはずるずると生きてきた。 いまは「生まれてこなければよかった」と人々に思わせるあらゆる世界の悲惨や障壁と向き合って闘って、逆らって生きてやろうときめた。…