『七月の炭酸水』

作家・アート系気質な場末人の生存と残像。

心的外傷後成長(PTG)とは―逆境で人間的に深みを増す人たちの5つの特徴 (また「PTG」概念に付随する「危うさ」に対する"真っ当な"反駁コメントも併記)

susumu-akashi.com

 

PTGは、苦しい経験を通して、単に少し見方が変わった、というようなものでではありません。ちょっとした病気や、人間関係の行き違い、上司や先生からの叱責など、日常的なストレスで引き起こされるわけではありません。

PTGは、英語ではtransformative change、すなわち、人生観が根本から変わるような変化だと説明されています。比喩的な表現を用いるならば、新しい自分に生まれ変わるような変化です。

元に戻るという選択肢はなく、新しいものを積み上げていく以外他にどうしようもない中で経験されるような根本的な変化をさします。(p68)

PTGに至るきっかけは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)に至るきっかけと同じです。

自分にとって衝撃的な出来事、たとえば戦争、災害、犯罪、重い病気、愛する人の死、いじめ、虐待、不登校など、心をズタズタに傷つけ、破壊されるようなできごとが始まりです。

そうした出来事は、自分がそれまで抱いてきた「中核的信念」や「基本的価値観」をみじんに砕きます。

PTGとは、「新しい自分に生まれ変わるような変化」だとされていました。それは、つまり、まず衝撃的な出来事というハンマーで元の自分が粉々に打ち砕かれ、もはや修復さえもかなわず、新しく作りなおす以外に方法がなかった、ということを意味しています。

 

 

>このブログに関する異なる視点からのコメント(以下)

臨床心理の修論テーマを最初はレジリエンスにしていて、その後PTGに変更し、更に別のテーマに変更して修了したのですが、レジリエンスやPTGをテーマにしていて調べものをしたり、思考したりしているうちに感じたことを、的確に言い表わして下さっている箇所がありました。

>PTGはなぜ「取り扱い注意」なのでしょうか。
それは、PTGという概念が軽々しく扱われるなら、それによって傷つけられる人がいるからです。
PTGの特徴について考える前に、まず注意しておかなければならない点を5つ考えてみましょう。・・・
>PTG 心的外傷後成長―トラウマを超えてにも、PTGの概念の創始者カルホーンとカデスキーが、「成長を経験したという人でも、どんな人にとっても悲劇や喪失が望ましいこと、あるいは成長にとって必要なことであると結論づけることはできない」と警告したと書かれています。(p50)

まま、自身のまとめ力不足や枚数制限の具合で、到底この概念の取り扱いがどれほど要注意なのかを書けそうにも無かったので、複雑性PTSDをテーマにすることに変えたのですが、今も、この概念と使い方は、ほんとうに細心の注意が必要だと思っています。