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『七月の炭酸水』

元翻訳家;仕事 『グループスキーマ療法』,『スキーマ療法実践ガイド』金剛出版 翻訳協力者として (今は事務職で就活中です)

AV出演を強要された彼女たち(ちくま新書)

 

AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書)

AV出演を強要された彼女たち (ちくま新書)

 

先日、北千住の書店で立ち読みのみで斜め読みした。
いろいろと中身自体も生々しく、読んで痛々しい印象をうけた。
年ごろの娘さんを持つご両親は娘さんを護るためには必読書である。むしろ中学、高校で性教育や性と社会(問題)について授業の一環として教えてもいいのでは?とも思った。
それから、AV女優になる女の子も確かに、最初は興味本位で騙されてしまったというところもある。(しかし、出演させようとする側はあとから悪辣な手段で脅し、騙し、AV出演を強要する環境に追い込むのだ)


それを足掛かりにして自己責任論に結びつけて、性搾取産業を正当化するひともいるだろう。しかし、助けて欲しいひとを擁護するために、私の意見として社会学的な視点から反論するならこうするなということも考えた。
長くなるので書かないけど。

 

それから、生命倫理的な視点からも幾らか懸念があるかもしれない。
それは本書でも触れられるAV撮影でのいわゆる”生中出し”についてだ。おそらくは経口避妊薬などで対処しているのだろうが、
本書では突っ込んでなかったのでわかりかねるけれど、それでも妊娠のリスクはゼロではないと思う。そのようなとき、

つまり妊娠に至った時に堕胎するとしたら倫理上まずくないのかという私の疑問がある。

私は女性の権利として中絶はやむを得ない事情があるなら常識として許される範囲内でなら権利を認めるべき立場だ。

 

いまの中絶を法律上正当化する論理は「経済条項」としてである。
言い換えれば未成年の妊娠や親が経済上、子を育てるのが困難な状況を予定しているわけで、それに鑑みると、生命倫理上問題があるのでは?規制をかけないでいいのか?と思った。

着床したら、それは生命として、ヒトになるのだから、見方によってはーーどこからがヒトとみなしうるのかはおくにしてもーーこれからヒトになりうる"一者性"(政治哲学者ハンナ・アレントの概念)のある人を”殺す”事でもある


簡単にいうとこのような経口避妊薬とその他技術を使っても、妊娠リスクのあるかもしれない生中出しで妊娠をしてしまった場合に産業上、職業上とはいえ中絶/堕胎を倫理的に正当化出来るのか?(法的には違法性阻却事由となりえてしまうのか?)という論点である。

 

私はこんなに女性の身体やいのちを愚弄するようなことは人間はしてはいけないと思うし、

最低でも、世間が黙認していること自体も悪にさえ感じる。

 

まあでも編集とかして擬似のものとかでやっているのかもしれないが、何も知らない素人からするとまずいのでは?と考えてしまう
もちろん、業界とつるんでる医者もいるから細かいとこまで実態はわからないが…
斜め読みでもそこまでいろいろと考えさせられた。

もちろん、暗澹たる意味で。