『七月の炭酸水』

うどんが好きな、場末人の生存と残像。

2017-09-26から1日間の記事一覧

吉野弘『夕焼け』「吉野弘詩集」所収 1971

「夕焼け」 いつものことだが電車は満員だった。そしていつものことだが若者と娘が腰をおろしとしよりが立っていた。うつむいていた娘が立ってとしよりに席をゆずった。そそくさととしよりが坐った。礼も言わずにとしよりは次の駅で降りた。 娘は坐った。別…